第1章

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最近、会長のことをよく考えている自分が居る。 やはりあれだけパーフェクトだと惹かれてしまう。 ほらモデルってやっぱり顔ありきだろ? 芸能人だって顔だ。 もっともそれはきっかけに過ぎず、少し立てばやはり内面が……となり結局は内面と外見を兼ね備えた人が一番になるけどな。 無論、まだ会長とは知り合って日が浅いし恋愛感情ない。 静恵さんの方が好きだ、そこは譲れない。 ただなんでも出来るくせに結局は自分の好きな人の幸せを願う。 そのきもちは凄く綺麗で美しい。 俺ならそれは出来るかわからない。 付き合いが長くてその人が好きで……そんな人を見ず知らずの人間に取られる。 きっと苦しいと思う。 「お、おい、これはドッチボールだろ。石を投げるな、ばか」 生徒会の人間も体育祭には参加する。 無論、特殊な行事のみだ。 たとえば俺が今やっている俺対俺に恨みのある人間とドッチボールだ。 想像以上に居た。 下手したら百人ぐらいだ。 男子が大半を占めていて俺の友人の二人も勿論参加している。 それりゃあそうだ、会長を手にしたという事実はやはり想像以上に効果が大きい。 「綾、何故だ?」 「ムカつくから。最近あんたの顔をみるだけでコロしたくなるのよ」 「さっきだって音響やってる俺の座る椅子引いて転ばせただろっ!?」 何度かボールは当たっているが相手と同じ分の内野の回数があるから終わらないんだ、俺。
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