誘拐

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その言葉にいち早く反応したのは泉だった。 「すいません、ネックレス見せて下さい」 すると、店員が快く承諾してくれ、見ている間に説明を始めた。 「この商品はですね・・遥か昔に作られた由緒あるネックレスなんです」 「へー、そうなんですか。あ、でも、これ肌に悪くないですか?かぶれたりとか」 「大丈夫だと思いますよ。これは、アレルギー防止の粉を振って作られてますから」 「・・あ、そうですか!それなら良かった。どうしようかな?買おうかな?湊どう思う?」 俺に矛先が向かってきた。んーあんまりわかんないけど、こういう良いのはなかなか巡り合わせがすくないかもしれないし。そう思った俺はこの商品を薦めた。 「いいんじゃないか?亜梨香の好きな色も混ざってるし。あとは値段か」 「そうだよね。で、値段は・・」 「ちょっとこの店にしては高いんですが、1500円で大丈夫ですよ」 泉は少し考えた様子で、顎に手を当てて、首を縦に振った。 「じゃあ買います。会計よろしくお願いします」 そして、会計へと移っていった。
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