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「七衣生徒会長」
「ん?」
「面白そうだ、その裏実行委員、喜んで引き受けるよ。その代りここにいる結月もその裏実行委員に入れていい?」
「僕としては男子生徒からの人気高い佐倉さんに入ってもらえれば嬉しいけど佐倉さんはそれでいいの?」
「ん? 三味さんが入るなら私はいっこうに構わん!」
部屋の隅で仁王立ちをする結月、なにかのネタか?
「じゃあ問題は無いね、それにもしかして如月くんが彼女を推薦する理由はもしかして他にもあったりするのかい?」
鋭い、
「どうしてそう思うの?」
「君と彼女が特別仲が良さそうなわけじゃなさそうだったし如月くんがこの仕事を嫌がって佐倉さんを巻き沿いにしようとかでもなさそうだしそれになんだか君が何の考えもなしに彼女が友達だって理由で誘うとも思えない。これも感の範囲を抜けない意見だけどね。でも君なら何か考えがあるかなって僕なりに考えてみただけ」
「面白い考えだね。あたりだよ、結月の交渉力は非常に高い、教師との交渉に使えると思っただけだよ」
思った以上に頭の回る、それにカンに頼るあたり親近感が湧く。
「如月くんの推薦なら期待できそうだ。よろしくお願いね佐倉さん」
「よく分かんないけど楽しそうだから全然オッケー。で三味さん、全く分からないので説明を」
「そうだったね、何処から説明が欲しい?」
「最初からお願いします。なんで三味さんを裏実行委員に?」
そこからか……
「教師との交渉に一番大事なもの……一番でも無いか。大事なものってなんだと思う?」
「大事なもの……」
「言い方を変える、交渉に必要なものはなんだと思う? 七衣も言ったけど教師陣にも予算とかあってなんでも聞けるわけがない。ならそれを聞かせる為に必要なものは?」
「えっと……あ、分かった! 生徒を束ねるだけのカリスマとか仁徳とか?」
「それも確かに必要かもしれないけどそれなら僕じゃ無くて七衣が最適でしょ。生徒会総選挙で選ばれたんだから。それに僕に仁徳とかカリスマとかなんて無いよ」
「……さすが三味さん、自覚の無さに私は驚く」
「千晶ちゃん、如月くんはいつもこんな感じなのかい?」
「如月先輩は謙遜しているだけです。兄と違って本当に素晴らしい人ですから」
いや、してない。
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