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「と、そんなわけだし明後日の放課後までに修学旅行で行きたい場所を書いて後ろにある箱にまで入れてねー、お姉さんとの約束だよ?」
月曜の朝。月曜のSHRは絶対に参加しないといけないと校則で決まっているので今の時刻は8時半だが学校に来ている。いつもなら家で寝ている時間だし学校に来ていても目の前の京助のように机に突っ伏して寝ている。……ってか当たり前のように寝ているけど京助もクラス委員だろ、ずるいな。
「ねえねえ佐倉さん、質問なんだけど佐倉さんはいきたいところとかあんの?」
結月に質問してきたのは堺(兄)だった。
「私? そうだねえ~、中学は京都だったし暑いのは嫌いだしスキーとか行きたいな」
その言葉にざわめくクラス。何故?
「じゃあ佐倉さんの水着は見れないってこと?」
「…………そう、ですねえ」
大衆の前でここまで変態発言できるとは、あの結月が引いてるぞ。
「ま、まあ水着は夏の授業でも見れるしね」
「あ、そうか納得」
知っているか堺、体育の授業は男子と女子別なんだぞ。この学校に二年いてそれに気づいていないのか? この兄とあの妹、どうしてこうも違うのだろうか。
「ねえねえ因みに如月君はどこに行きたいとかあるの?」
クラスの女子から僕に質問が飛んできた。そういうのは質問じゃ無くて自分で判断した方がいいと思うけど。
「僕? そうだなあ……」
今思い出したどそう言えば京助って寒いの苦手だったよな。いつも暑苦しいし。よし決めた。
「僕もスキーが良いかな。うん、スキーがいい」
京助の調査票は僕が出しておこう。うん、それがいい。
スキーはしたことないけどスノーボードなら昔カナダでしたことある。
「あ、因みにある程度常識のあるとこ書いてね。あと外国が今回は無しだよー」
「私もスキーが良いかな」
「うん、楽しみだねー、スキーならダイエットいらないし」
クラスのざわつきを聞いている限りでは僕らのクラスは北国で決まりかな。あと希望があるなら沖縄、大阪、京都、福岡あたりだろう。どうなる事やら。
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