クラス委員長のお仕事と生徒会

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「京助もクラス委員だろ、たまには変わろうよ」 「たまにはってまだ一回目の会議だぞ。それに三味は帰っても特にやる事ないだろ」 「京助も筋トレでしょどうせ」 友達にカラオケとかボーリングとか誘われても何故か断って帰るんだよな京助は。 「だってやる事ないし」 「はいはい」 どう言っても動かないだろうし諦めた。 「分かった、今回は僕が全部やるから次回は任せるからな」 途中で京助に任せてもダメだろうな。それにまた来いって七衣が言っていた気がする。 「おう、次回は任せておけ」 「…………酷く不安だ」 「じゃあ今回のアンケートを集計するから少し待っててね」 放課後、この前と変わらず僕を結月で夕焼けで染まった生徒会室に来ている。集めたアンケートの集計を始めた。生徒は多いが各クラスでスラス事の集計はしているはずだから結構すぐ終わるはずだ。因みに僕達2組は39人中35人はスキー(北海道)と決まっている。大多数は北海道だが残りの生徒の意見もちゃんと繁栄される、はず。 「生徒会長、集計が終わりましたよ」 その声の主はこの前の生徒会にはいなかった。 「あれ、見たことない人がいるー。なにあの長身のさわやかっぽいイケメン、メモしておくか」 「………………やめれ」 どうせ興味ないくせに。 「紫観伊澄(ゆかりみいずみ)君だよ」 「んー、三味さん知り合いですかい?」 「いや、会うのは初めて。写真で見た事があるだけだから」 今日まで話さなかったのは僕のミスだろう、こっちからアプローチをかけるべきだった。……すっかり忘れていた。 「集計終わったよー」 七衣の言葉で前を見ると千晶ちゃんが集計結果を前に書いていた。 「行きたい場所は様々だけど大多数は北の方みたいだね。北海道で観光してその周辺の県でスキーと洒落込みかな、これは」 前にあるホワイトボードには七衣の言った通り様々な場所が書いてあるがその七割ぐらいは北国だった。なら観光してスキーが必然的な流れかな。 「みんな集計お疲れさん。結果は見た通りこんな感じ、スキーして観光かな。詳しくはまた生徒会と教師で会議をして決めるからまた後日報告するね。今日はお疲れ様でした、これにて委員会を終わります。解散」
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