在る日の日常

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「おいしーい! 焼肉って久しぶりに食べた気がするなー。あ、すいませーん、ビビンバくださーい」 「俺はご飯おかわりで」 「……凄いペースだね、二人とも」 京助にいたってはカルビ三枚でご飯一杯いきやがった、確かに焼肉にご飯は必需品だし欲しくもなるけどもう少し味わえばいいのに。 「お兄さん、お肉どうぞなのです」 「ありがとうゆん……って」 そのタンは味が付いているから出来ればタレの皿に付けないで欲しかった。おいしく頂くけど。 ってなわけであの後ゆんを中学で拾っていったん家に帰って着替えた。制服で行くのはなんか抵抗あったし匂いが付くし。 「三味、食べないのか?」 二杯目のご飯をほぼ空にして頬にご飯を付けて……京助が幸せそうで何よりです。 「食べるよ。でもまだホルモンに火が通らないからさ」 好きなものは空腹のうちに食べたいからね。 「すいませーん、ビビンバ追加でお願いしまーす」 「いや結月、焼肉なんだからお肉食べようよ。結構おいしかったよ、このタン」 「いやいや三味さん、このビビンバも結構おいしいよ。食べますか?」 「じゃあ一口だけ」 石焼ビビンバ。あ、コゲおいしい。 「確かにおいしいね」 「そう言えばもうすぐ期末テストだなー」 ご飯の3杯目を店員からもらった京助がなんの脈絡も無くそんな話を始めた。 「なんだよ京助、藪から棒に。この中のメンバーなら大した問題じゃないでしょ」 「そうじゃ無くて夏休み入ったらもう三分の一が終わるんだぜ。なにか大きいことがしたいよね」 「ああ分かるー、なんかしたいよね。王様ゲームする?」 「まったく意味分かんないよね、それ」 なんでその発想が出るのかがびっくりだ。 「それいいな!」 「うわビックリした!」 後ろから突如声がしたからだらしない声を上げてしまった。振り向くと、 「お疲れ様です如月先輩に相川先輩、それに佐倉先輩も」 そこにいたのは堺兄妹。私服だから学校の帰りじゃないだろうし二人で晩御飯? それは絶対にありえないな、それは。
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