在る日の日常

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なんあとなく携帯を確認したらもう結構いい時間になっていた。結構長居してるしまだ僕達高校生だから帰らないと。もうなんかみんな(特に結月とか堺兄)夜のテンションになりつつお店に迷惑がかかりそうだしブラックリストとがごめんだ。 でも帰るの面倒だな、お腹いっぱいだとバイクの運転ってしんどいかならー。僕が伝票に手を掛けるとそれを横目で見ていた京助がみんなを収拾し始めた、 「ほらお前らそろそろ帰る支度しろよ、十分食べただろ」 伝票確認したけど6人いてその内金額的には4割が京助の注文なんだよね、それにしては全然太らない。その基礎代謝、ぜんぜん羨ましくないけどなんと言うか流石は筋肉馬鹿。 「ふ…………」 「お前絶対失礼なこと考えているだろ? 長い付き合いだから解るぞコラ」 「ご名答、これ払う京助?」 「すまない、今日は財布持って来てないんだよ」 「じゃあそのケツポケットに入っている物を渡せ」 その随分と分厚い財布を。 「ほら、奢ってもらうのに会計を見るのは失礼に当たるだろ? 皆連れて外で待っているから。ゴチになりますわー」 「その肩を貸している堺兄、酔っ払って無いよな?」 「酒は飲んでねーよ、自分に酔ってるんじゃないか?」 「キモ……」 京助の後ろの千晶ちゃんのボソッと呟いた。堺兄はツンデレとか言ってるけど絶対に違うだろう。あれ、ツンデレってどんな定義だっけ? 「どうでもいいか」 「何がどうでもいいかは知らんが兎に角よろしく。それじゃあよろ」 「了解っと」 レジで作り笑顔の定員にカードでお会計を支払って外に出る。入るときはまだ学生とか歩いていたに今は酔っぱらいのサラリーマンが多くうろついている。今日もお仕事ご苦労様です。 「ねえ千晶ちゃん、堺兄がなんか眠そうに倒れているけど大丈夫? 連れて帰れる?」 「大丈夫です、起きなかったら最悪置いて帰るので」 その綺麗な笑顔、千晶ちゃんが堺兄にツンデレとかじゃないのだけはよく分かった、 「じゃあ堺兄をよろしくね千晶ちゃん」 「はい。今日は本当にありがとうございました、如月先輩、相川先輩、それに佐倉先輩に御鏡ちゃん。本当に今日は楽しかったです」 深々と頭を下げる。その謙虚さの1割でも堺兄にあれば。 「堺兄ってなんて名前だっけ?」 「さぁ?」
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