在る日の日常

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「だって私がコンビニでアイスを買っていたらいつの間にか三味さんがいなくなって探していたら危なさそうなお兄さん達に囲まれていたから」 「結月ってもしかして今が素? 」 思った事を何も考えないで言っちゃった。その発言に結月は目をぱちぱちして僕を見つめた後苦笑して、 「三味さんは全然ぶれないね、なんか心配しすぎたかな。馬鹿みたい」 「馬鹿って……」 おいおい。 「それにしても咄嗟の事だったから無意識に体が動いちゃったなー、思いっきり動かしたからちゃんとストレッチしないと明日は筋肉痛だにゃこりゃ」 彼女は両腕を空高く伸ばしてストレッチした後、僕に向かって指を指した。 「とにかく三味さん、貴方が私より強いしこんな男どもには負けないのは重々承知。でももう危ないことはしないって誓ってよねっ」 今回は危ない事をしようとしたわけでは無くてニュアンス的には襲われたに近いんですがとりあえずは、 「善処します」 「……なにその仕事を休む時、理由を聞かれて暗い顔で『ご察し下さい』と言われて無条件で休みを与えちゃうぐらいの便利な言葉は。確かに私も三味さんも沢山の人から恨みを買った立場だから難しいとは思うけどさ……、」 「……もし三味さんが傷ついたりしたら私はどんな顔して麻里ちゃんに会えばいいの? 私も麻里ちゃんも泣いちゃうよ?」 「……ごめん」 その言葉は重かった。 「湿っぽいのは好きじゃ無いしキャラじゃないからあんまり言わないけどもしこんな事がまたあったら針千本……」 「針千本?」 「私が飲みますっ!」 「マジかっ」 「さあ、それが嫌ならもうこんな事は……」 「なんか結月なら飲めそうだよね」 「……なんか話がおかしな方向に進んで進んでいるよ三味さん。これはあくまで比喩表現だからね? 本当に飲んだりしないからね分ってる三味さん?」 どうやらいつもの調子に戻ってくれたみたいだ、とりあえずは良かったかな。 「冗談だよ冗談。とにかくこれからは気をつけるからさ」 西野園の悲しむ顔だけは見たくないしね。
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