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「如月と佐倉さんがおんなじ家で暮らしているところが今の話の重点なんですよ!」
クラスの目線が僕ら周辺に突き刺さる。なんかこれから逃げられるならクラス委員長でもいい気がしてきた、早く終わって欲しい。
「結月、京助がクラス委員長っつのは?」
「また下の名前でっ!」
「そうだねそうだねー京助君でも楽しそうですなー」
「相川に至っては下の名前で呼ばれているだと?」
「あの二人、付き合ってるから」
道連れだ、京助。
「三味、てめぇ」
「ほえ、私と京助って付き合っていたの?」
「そこ、なんで呼び捨てになってんのよ」
「ちくしょう、もっと早く付き合っていると知っていたらあんなことやこんなことを毎晩……」
「そこの妄想女黙ろうか?」
「え、相川と佐倉は付き合っていて如月とは同居?もう分かんないわ」
「実は如月君と京助君と一緒に暮らしているんだよね」
なんてカミウンアウトをここで投下してんだこいつは。
「それが本当なら先生は黙って見過ごすことは出来ませんが?」
「そーだそーだっ!!」
「先生、後で事情は話すんで今は静にお願いします」
僕と京助は睨む。京助に至っては凄く鋭く。
「はい」
「堺、俺と京助と結月は偶然同じマンションに済んでいるだけだから」
「偶然ですかぁ、成る程なるほどー」
「結月うるさい聞いてない」
「あれ、如月って実家通いじゃなかったっけ?あのでっかい家」
「ちょっと事情があって今は一人暮らししてるんだよ」
理由を堺に話すのは面倒だ、堺にいろはやゆんの事が知れたら絶対に遊びに来るって言いそうだ、結月も含め堺は可愛い娘を前にしたら壊れるからな。今日はもう既に壊れてるけど、それはもう見事に。
「へえ、今度遊びに行ってもいい?」
「畜生、もう手遅れか!」
「どうしたんだ三味?」
キョトンとした目で僕を見る京助、やっぱキャラじゃない事はするべきじゃないな、うん。
「いや、なんでもない。それよりあまりに脱線した話を戻そうか」
何があったらクラス委員長決めの話がここまでそれるんだよ。だいたい結月と堺が悪いが。
「え、その話なら三味がクラス委員長って方針で決まったじゃねえか、なぁ結月」
「その通りだよ京助君」
「「いぇーい」」
僕の後ろで何故かハイタッチをする二人。絶対喧嘩売ってるよね?
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