クラス委員長のお仕事と生徒会

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新学期が始まり一か月弱が経った。学校は選択授業だから午後に集中しているが習慣とは怖いもので七時前には目が覚める。いや、目は確かに覚めるのだが時間が許す限り布団の中に潜り込んでいるのだが……最近は温暖化の影響かそれとも季節の問題か暖かくなった。そろそろコタツもしまわないとな、あれがあると自然に散らかるし。もう少し寝ていたいけど、 「汗気持ち悪い……」 寝汗をかなり掻いてしまった。目が覚めた原因の一つでもあるが。 仕方なく布団から起き上がり部屋着からTシャツとハーフパンツに着替える。いつもより気持ちよく目が覚めたからランニングでも行こうかな。その間に洗濯機も回そう。 「ワンッ!」 「おはようマカロン」 部屋を出たところでコタツに潜り込んでいたマカロンが走ってきた。朝から元気だな。週末はいろはが早朝にランニングがてら散歩に連れて行っているが平日は学校でバスケットボールの朝練をしている。いろはの行っている聖美月学園中等部は学力も全国トップクラスのお嬢様学校で体育系の部活動はそんなに盛んではないのだがいろはがほぼ一人で全国に名を馳せる強豪校にしてしまったし、いろは自体に天性のカリスマがあることから他の部活のメンバーも来ているみたいだ。それといろはの話だと後輩のマネージャー希望が後を絶たないらしい。お嬢様学校ってとこから察するに……うん。 「マカロン、散歩行こうか」 「ワンッ!」 考えないようにしよう。 「やっぱり朝はまだ肌寒いね」 マカロンは走りたそうにそわそわしているし走れば暖かくなるだろう、久しぶりに思いっきり走ろうかな、授業に害が出ない程度に。 まだ時間は六時過ぎ、人通りも少なく人目も気にせず走ることができる。次第に体も火照ってきて汗ばむがとても気持ちが良かった。マカロンももっと走りたそうにしているからもう少し速度上げようかな。 そんな時だった、住宅街の中を走っていると自転車で新聞配りをしている青年がいた。青年と言っても僕と同じくらいの年だけど。早朝に新聞配りをしているのって昔ドラマとかで見たことあるけど本当にいるんだ。あの後ろに新聞が詰まっている自転車重そうだな。そんな事を考えている時だった、
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