12人が本棚に入れています
本棚に追加
「三味さん本当に待ってって、今日は帰っちゃダメだって!」
何故か妙に必死な結月、振り返ると急いで鞄に教科書類を詰める彼女がいた。
「何?」
「いや、今日は委員会の仕事があるんだけど……」
委員会の仕事? ああ、
「僕学級委員長だった気がする」
「いや、気がするじゃ無くて実際に委員長なんだけど忘れてた?……さすが三味さん!」
「「…………」」
今回の場合、明らかに悪いのは委員会の事を忘れていた僕の方なんだけど場の空気的に結月が滑っている感じになっているのが少し面白い。京助はまだ眠くて完全に覚醒してないだけなんだけど。
「あれ、この空気おかしくない?」
「京助、今日ってなんか委員会の仕事があったけ?」
「ん? 今日なんかあったっけ……ってかいま何時よ」
「もう放課後だよ、寝すぎ京助」
「いや、三味さんも今起きたじゃん……ああもう、三味さん掲示板見てないの?」
「掲示板? なにそれ。京助知ってる?」
「あれだよ、この学校の使ってる授業形式が大学と同じだからSHRですべての事を話す事は難しいから掲示板を見るようにっていってたよ里見ちゃんが言ってた気がする」
「僕はその事実より京助がSHRで起きていたことが驚きだよ僕は。え、でも登録している授業の時間変更とか部屋の変更とかはメールで来るよね?」
「あくまで必要最低の情報しか来ないんだよねー、不便って言えばそれまでだけど過保護すぎる学園よりはよっぽどましだよね、放置プレイは嫌いじゃ無いし」
「じゃあ早く行こうか結月」
「え? あ、はい」
よく言ってる事解んないから早くその委員会とやらを終わらせて帰ろう。早く終わらせた所でその後の予定なんて全くないんだけどさ。
「京助も顔洗ったら?」
「いや大丈夫。なんか二人のやり取り見てたら目が覚めたから」
「それでこっから相談なんだけど、今日の委員会は各クラスから二人ずつ参加するように言われているんだけどどうする?」
あ、二人でいいんだ。なら、
「僕帰るから二人で行くといいよ」
そんな僕の素敵な提案に二人はしばらくフリーズ。
「いやいやいやいや、それはさすがにおかしい三味」
「そうだよ、クラス委員長は出席しないと」
さいですか。
最初のコメントを投稿しよう!