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家に帰って支度を終えて、学校に向かった。
教室に入ると、そこにはすでに麗がいた。
「おはよー、麗ちゃん」
「ひな、あさからあんたにいいニュースがあるよ!」
朝の挨拶そっちのけで、麗ちゃんはニヤニヤしながら話す。
なんだろう、その笑顔にロクな予感がしない。
しかも、朝からすごいハイテンション。
「なに?いいニュースって」
「聞いて驚かないでよ、実はね、合コンのセッティングが出来たのよ!」
「ご、合コン?!」
やっぱり予感は外れてなかった。
「そうよ、合コン。しかもね、相手はなんと白金高校よ!もうイケメンだらけよ!」
「で、でも、わたし、合コンは……」
合コンなんて、絶対無理だ。
人見知りだし。
男の人あんま得意じゃないし。
それに白金高校って、イケメン多いらしいけどちゃらそうなイメージだし。
「行かないなんて言わせないわよ」
返事を聞く前に麗に先に言われてしまった。
「でも、本当に合コンなんて初めてだし、怖い……」
「そんなんだから彼氏できないのよ!ムリだったら途中で帰ってもいいしさ!」
「でも……」
「でもは禁止!」
今日の麗ちゃんは、いつもより手厳しい。
わたしのことを心配してくれてなんだろうけど。
「行くわよね?」
高圧的な麗ちゃんの言い方に、わたしは頷くしかなかった。
まぁ、途中で帰ってもいいみたいだし。
怖いけど、男の人に慣れるためにもいい機会かも、なんて思ってた。
「あ、ちなみ女子は私達の他に私の中学時代の友達がいるから」
「そうなの?」
「うん、いい人達だから安心して」
麗ちゃんがいい人というのだから、わたしも信頼できそうだ。
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