第1章

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合コンの場所はカラオケ店。 大人達のするオシャレな合コンとは違って、高校生らしいもの。 お会計は相手持ちらしいので、お財布が厳しいわたしにとても優しい。 カラオケ店に着くと、もうそこには女の子達が揃ってた。 「麗ー!こっちこっち!」 「時間ギリギリだよー!」 なんか最近の綺麗目なギャルっぽい感じの女の子達。 麗もすごくキレイだけど、女の子達もなかなかだ。 「ごめん、お待たせー」 麗は平謝りをして、女の子達の和に入っていく。 美人揃いで、なんだか恥ずかしい。 「あれ、この子が例の?」 1人の女の子がわたしに指を指して聞いてくる。 「そうそう。ひなっていうの」 「へぇ、めっちゃ可愛いじゃん!小さいねー」 「え、いや、そんな……」 そちら様のほうがとても美しいと思います。 なんかレベルが違うなー。 「白金の子たちは?」 「もう先に中に入ってるってー」 うちらも入るか、と話になって、よく分からないままわたしは合コンの会場である、カラオケボックスの中に入っていく。 部屋番号はわかっているようで、なんの躊躇もなく行く。 「ひな、大丈夫よ。ダメだったら言ってくれればいいからね」 麗ちゃんは、わたしが心配してるのを察している。 周りの女の子達も、 「ひなちゃん初めてなんでしょ?大丈夫だよー」 「なんかあったら頼ってね」 など声を掛けてくれる。 やっぱり、麗ちゃんの友達だけあって優しい人達だなぁ。 ボックスの個室は思ったより広いなって思ったけど、みんなで入るとやっぱり満員だ。 男女含めて10人。 5対5だ。 「おっ、待ってました!」 「みんな可愛いねー」 男の子達は思ってたより、そんなチャラチャラしてなかった。 でも、やっぱり遊んでる感じはあって顔は言っていた通りのイケメン達。 「お待たせ、お待たせー」 「よろしくねー」 女の子達はキャッキャッと言いながら入っていく。 麗ちゃんも例外ではなくて、テンション高めだ。 わたしもそそくさとその後をついていく。 「あれ、なんか新鮮な感じの子いるね、かわいー」 男の子がわたしを見ながらそう言う。 わたしは、軽く会釈して返した。
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