2人が本棚に入れています
本棚に追加
いつからそう思うようになったのだろう。
物心が付いた頃からか。
いや、もっとずっと遠い昔から、淡く儚く、
だがハッキリと、男の中にはあったような気がしていた。
あの不確かな、だが掴めてしまいそうな、まあるい光を見ていると、
もしかしたら自分は、あの光の橋の上を渡ることが出来るのではないかと感じてしまっていた。
そして、不安や懸念が、あたかもなかった物のように払拭され、
心が落ち着いていくのがわかった。
大人なっても男は密かに、そして切実にそう感じていた。
最初のコメントを投稿しよう!