【ナイトストーカー】

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しかし、執拗に攻めてくるわけではなく、 むしろその手に、私への関心など微塵も感じられない。 私の入浴なんて、年に一度ぐらいであるし、 それも、私の身体をタオルのようなもので 拭いてくれるときぐらいなのだ。 それまで身体は薄汚れ、埃を被ることもある。 私の親戚などは、暗闇の中で引っ張られるそうだ。 そして同じように、漆黒の部屋の中では、 ぶんぶんと腕を振り回し、必死になって探し出された上に、 また引っ張られるのだそうだ。 どんなに怖いことだろう。 想像しただけでも涙が出そうだ。 声なんて、とても出ない。 出したとしても、誰も助けてはくれない。 仲間は皆、自分では動けない。 しかし、私たちには神様が存在する。 私たちが、暗闇の中でその指先に弄(まさぐ)らていると、 頭上から、まるで世界が変わったかのように、 パアッと明かりが降り注いでくるのだ。 そうするとその手は、瞬く間に退き、離れる。 そして私たちは解放される。 私たちはこれを、神秘の光と呼んだ。 ……外を見ると、すでに薄暗い。 街路灯がチラチラと灯り始めた。 いつものように、その手が私に向かって近づいてくる。 どんどん、どんどん……
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