新録2nd第1章

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日差しが容赦なく人や建物を、地面まで熱気を叩き付けている 街中を通り過ぎ、幾つかの団地を過ぎた場所が目的地だ。 「今年も来たよ……ちゃんと」 そこは墓地。 憂貴は、その一角に眠る家族に向けて穏やかに呟く モバゲーサバイバルという悪夢のMMOサバイバルゲームから現実へ生還してだいぶ時間が経った。 高校2年の命日は、モバサバの中でしか墓参りが出来ず翌年は受験等で来れなかったから、現実で再び墓参りで来るのは大学1年になってからになる。 園の責任者に挨拶を済ませてから墓地の中へと進み、家族が眠る墓の前で立ち止まる。 「父さん、母さん……真由、蒼夜。 今年は異常気象で例年より5℃以上も気温が高いんだ」 もう暑さでさえ感じれない家族へ自分の体が感じるを、記憶に刻まれた出来事を全て話したい衝動に駆られる。
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