第2章 ー存在ー

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『グッドラック』と表示された携帯画面を操作してWDS(ウェポン・ダウンロード・システム)を呼び出す。 切り替わった画面には、かつてのモバゲーサバイバルでの愛用の武器に始まり、斬り倒した数の多彩な武器が一覧となって並んでいる。 とりあえず、取り回しのよいアサルトナイフとハンドガンをDLし、ナイフを懐にハンドガンを腰にそれぞれ差す。 まずは情報収集だ。 再び携帯を操作し、東雲と甲斐が関わっているならばと、あるワードで検索してみる。 「………やっぱり。」 一番あってほしくない名前がそこにはあった 『モバゲーサバイバル2』 落胆しながらも、更なる情報を求めてクリックしページを開く。 「武器の追加に合成………… NPC?プログラム世界の住人…か」 武器についての新要素なら納得だが、今更NPCを追加した意図が判らない。 試しにマップを開けば、アバターの反応は一つ。それ以外は全て黄色の光点が無数にある。おそらく、黄色の光点はNPCだろう。 移動の仕方から、囲まれている訳ではなくただそこで[生活しているだけ]みたいだ。 現状で得れる情報はこれくらいだろうと判断し、憂貴は摩天楼からビル内へと入り、地上へと降り立つ。
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