図書室に潜むもの

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灯はゆっくり近づいていくと、落ちた書物を拾い上げた。 それを今度は先ほどよりも念入りに、しっかりと元の本棚に戻してやる。 「いっ……!」 直後、突き刺さるような痛みが灯の脳天を襲う。 痛みに悶絶する彼女の横では、分厚い書物が床の上を転がり、やがて止まった。 今度は上の棚から落ちたようだ。 しばしの間、無言で頭をさすりながら俯いていた灯だったが、 「…………ふっ、ふふ……」 やがて、口からは乾いた笑いが漏れ始める。 「いい度胸じゃない! 幽霊だろうがなんだろうが相手になってやるわ! この私に喧嘩売って、ただで済むと思わないでよ!」 何もない宙を睨みながら、灯はそう宣言した。
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