罪と罰に時効はない

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胃が、早くも痛い というか、重い。 がっくりと肩を落として歩いていると、エレベーターホールに国ちゃんの姿。 「あれ?」 不思議そうに国ちゃんが私を見て首をかしげた 「あ、お疲れー」 「なんかナリ、疲れてない?」 「……そう?」 あー、やばい。 そんな顔に出てんのか。 「いつもニコニコしてんのに」 「それなんかバカみたいじゃんか」 「ははっ、そこがいいんだよ、しらなかった?」 能天気そうな国ちゃんのその有り難いお言葉も。 ――今の私には、なんにも効き目ない
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