発現! 魔剣ティルフィング

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「何だこりゃあ……」 2014年、季節は春。 まだ肌寒い中、俺は日課の散歩中に妙な物を見付けた。 田んぼの真ん中に突き刺さった、なんか真っ黒でやけにゴテゴテしたでっかい剣。 お爺さんお婆さんが見たらどう思うのやら。 案山子にしたりするのだろうか。 「警察とか呼ぶべきなのかなぁ……」 仮にあれが誰かの物だったとしても、銃刀法違反で間違いなくしょっぴかれるけども。 しかしあのまま放置するのも何なので、俺はひとまず110の番号に電話を掛ける。 そんな時だった。 「おい、そこの御主! このティルフィング様を引き抜くのじゃ!」 ……今思えば、これが俺の人生の別れ道だったんだろう。
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