8人が本棚に入れています
本棚に追加
「で、ティルフィングさん……と呼んでよろしいでしょうかね」
「様付けなら許す」
「へい、じゃあティルフィング様。
なんであんな田んぼに刺さってたんですか?
自然を感じてたんですか?」
縁側に腰掛け、俺は緑茶を啜りながら隣に立て掛けなおしたティルフィング様に問う。
「妾としても予想外だったのじゃ。
レーヴァテイン……妾の好敵手である魔剣なのじゃが、奴との一騎討ちの最中に突然空間が歪んでの……飲み込まれたと思ったら、気を失ってあの地に眠っていたのじゃ」
「一騎討ちって……剣同士がですか?
てか空間が歪んでってどういうことっすか」
「妾達魔剣はの、元の世界では人の姿と本来の剣の姿を使い分けられるのじゃ。
しかしこの世界に迷い込んでから、その人の姿に戻れなくなってしまってのう……」
元の世界ってことは、ファンタジーとかで良くある別世界からやって来た、ということなんだろうか……喋る剣って時点で前代未聞だからもう驚きも薄くなった。
慣れって怖いね。
最初のコメントを投稿しよう!