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「あれは恐らくイリーガルの仕業じゃ。
魔剣である妾は奴等の天敵、この力に恐れをなしてこのような策を……」
「イリーガル?」
「うむ、其奴はの……むっ!
言った側から奴等の気配がするぞ!」
聞き慣れないワードに疑問を浮かべると、ティルフィング様が突然声を荒くする。
って、えっ? そのイリーガルとやらがここに来てるの? なんで?
「妾が剣の姿から戻れぬと知って追い討ちを掛けて来る気か……!」
「えっ、いや、どういう……」
……刹那。
巨大な鉄塊でも降って来たのか、ってぐらい重い震動を起こし、そいつは俺達の前に現れた。
「なっ……なんだこいつ!?」
全高数メートルはあろうかという金色の獅子が狭い庭に降り立ち、俺に向けて牙を剥いた。
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