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「お前いつまで床に転がってるんだ?」
リーシャ「あれ?」
『自分の不幸を考えてたら起き上がるのを忘れてたわ…』
はぁ~っと大きなため息が出ると
「リーシャ!なんで倒れてるの?!」
こちらに向かって大声で呼んでいる茶髪でくりくりした目が特徴の男が駆け寄ってきた。
「リーシャ大丈夫?」
そう言ってリーシャの手をとって立たせてくれた。
「まさかナギに襲われてたんじゃ!?」
ナギ「なんでそうなるんだよ!トワこそいつまでリーシャの手握ってんだ!」
リーシャの手はがっちりとトワに握られている。
トワ「いいじゃないですか。リーシャは嫌がってませんよ」
トワ「だいたい女性が倒れてるのに助けようとしてなかったじゃないですか。っていうことはリーシャが襲われそうになってると考えるのは当たり前ですよ」
ナギ「俺が女に気使うわけないだろ!」
トワ「じゃあなんで顔を覗き込んで見てたんですか!」
ナギ「こいつの心配なんてしてねーぞ!」
『心配してるか?なんて聞いてないのにナギは何言ってるの?』
リーシャは心の中でツッコミましたがあえて言いません。
なんだか話が終わりそうにないのでめんどうですが口を開きました。
リーシャ「トワ立たせてくれてありがとう。手を握られるのは嫌ではないけど嬉しくもないわ」
トワ「ガーン」
ガーンって口に出して言う人初めて見たわ。
ナギ「ふんっ」
なぜかどや顔のナギに腹が立ったので
リーシャ「ナギ、ズボンのチャックが開いてるわ」
ナギ「やっ?!うそ!?」
リーシャ「うそよ」
びっくりして思わず可愛い声が出たナギは顔が赤くなってました。
トワが思わず吹き出したのを見て
ナギ「なに笑ってんだよ!」
トワ「グハハハハっ!二刀流の鬼と呼ばれてるのになんて声出してるんですかっ」
ナギ「うるせーよ!」
また2人の口喧嘩が始まってリーシャはうんざりした。
『あの時この人達に海へ連れて行ってなんて言うんじゃなかった…』
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