第1章

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「私はあなたのことを思って」 「すみません」 「謝るんじゃなくて、責任を」 「すみません」 それが常套句だ。 謝れば許してくれる、そう信じて生きてきた。 でも、そうじゃない。 世の中は謝罪で回っているわけではない。 社会を動かしているのは、秩序と妥協なんだ。 だから、妥協しない自分は受け入れられないんだ。 誰かわかればいい。 夢だけ見てればいいのに、目的が変わってしまうんだ。 他人の食べたデザートに目がいったりするんだ。 「すみません」 何に謝っているのか、自分でもわからなかった。
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