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「やっぱりだ。」
「!!」
「言ったでしょう。彼奴はまだ子供なのに、何でも抱え込もうとする馬鹿だって。」
「でも、間に合ってよかった。」
「……………」
「少佐。そんなに私達頼り無いですか?」
「いや、頼り無い無いんじゃない。責任を全て背負いたいんだろうよ。」
「少佐、あの文書なら、隊員全員に配られてます。大抵は捨てますが。」
「しかし、単独とはいえ軍事行動を有事以外で起こそうとした。これは五将家として看過できない。」
「承知の上。だが、誰かがやらねば、俺のような人間が増えるだけだ。」
「お前のような人間?どう言うこっちゃ。」
「2026年12月20日、自分はある屋敷の中庭にいた。だが、突然、屋敷の塀を乗り越えてやって来た奴等がいる。服からして軍人だと一目で分かった。そして、屋敷の中庭の縁側におよそ50万相当の札束を置いて、自分を拐った。」
「拐った?だが、いま此処に。」
「ちょっと待って。その屋敷は………」
「貴女も知ってる。」
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