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翌日。
私が目覚めると、隣では既に起きていた渉さんは肘を着いて私を見つめていた。
「…お…はようございます」
私はぼんやりする頭を起こすためにもゆっくりとあいさつをした。
「あーあ。せっかくのチャンスだったのに寝ちまった」
渉さんはおはようの返事の代わりに唇を尖らせて、指先で私のおでこの前髪を撫でた。
「…疲れてたんですから仕方ないですよ」
「お前、抱き枕効果もあるから気を付けねえと。…今日に繰り越しな」
「…繰り…越し…ですか」
「当たり前だろ」
渉さんからのキスが降ってくる。
朝で…
明るくて…
恥ずかしいのに…
その先が欲しくなる。
「…わ、渉さん…。もう準備しないと、遅れちゃいます」
私は懸命に渉さんから唇を離して、ベッドから抜け出した。
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