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朝は男よりも女の方が時間がかかる。
「先行きますね」
私が洗面所に行こうとすると、渉さんが私の腕を掴んで引き寄せる。
「もう少し…」
渉さんは再び唇を重ねてくる。
…私だって欲しいけど…
…時間が。
私は渉さんを見つめ直して、渉さんをなだめるように自分からキスをする。
「…続きは…夜です」
私は耳の付け根まで赤くなっていく顔を隠しながら、急いで部屋を出て支度を始めた。
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