怪奇現象-2

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私は彼女の手から資料を受け取る。 「…室長、いなくて残念だったね」 「あ、わ、え?そんな、そんなことないですよ」 野崎さんは顔を真っ赤にして顔の前で両手を激しく振った。 私がその様子に少し笑うと、彼女はその手を下して私を上目遣いに見つめた。 「…少し…残念です。ここに来られる用事って…滅多にないから」 そして、彼女はまた視線を室長のデスクに向けた。 私もその視線を追いながら 今ここに室長がいないことが 彼女にとっても… どうしてか、室長にとっても… 残念だな…と思った。
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