第1章

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ピンポーン。 日曜日なので目覚ましをかけずにベットに入って居たあたしは、その音で目を覚ました。 時計を見るとなんと7時。あたしが普段起きる時間よりも早いじゃないか。 あたしは休みの日は、携帯もオフにして寝るくらいに惰眠を貪りたい人種なのに。 ピンポーン。 2回目で出なければ普通諦めるだろう。あたしは無視して布団をかぶる。 ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン ・・・?連打されてますけど? 尋常じゃない。隣で火事でも起きたか?何か事件発生か? あたしは仕方なく起き上がり、玄関に向かう。 おそるおそるドアスコープを覗くと、何だか地味な装いをした女が鬼みたいにインターホンを連打していた。 ・・・ヤバイな。 直感的にその女の名前が浮かぶ。ユキコ。 違うかもしれない。だけど他に思い浮かばない。 インターホンは鳴りっぱなし。どうしよう。電源を切ろうか、いや、それは家に居ますよと言ってるも同じだ。 ドンドンドン。 ドアを叩き始めた。近所迷惑とは考えないのだろうか。 同じフロアの住人が何事かと出てきたらマズイ事になる。 通報するか?いや、出来れば穏便に済ませたい。でも刺されそうで怖い。 「居るんでしょ!?開けなさいよッ」 とうとう叫び始めた。もう時間の問題だ。 腹を括って、ドアを開ける。でもチェーンはかけたままだが。
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