プロローグ

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「ありがとうございました~」 太陽が沈み、月が顔を覗かせた頃 どうやら彼は買い物を終えたようだ 「なんだって今日に限って冷蔵庫が壊れるんだ…」 彼が手に持つ袋の中身は弁当や飲み物が入っている 「かーちゃんも朝から居ねぇし 暑いからってデパートで涼んで 帰って見れば…」 ガチャ 「この有り様だ…」 部屋の中から広がる悪臭… 今は4月に入ったばかりなのだが 70年ほど前から気温30°を越えるのはざらだ。 そんな時期に冷蔵庫が壊れれば 当然の如く中身は全滅だろう… 「さぁて…飯食う前に片付けるか…」 悪臭との格闘の末、片付けをどうにか終えテーブルで一息付く 「さっさと飯食って明日の準備でもするか…」 彼の言う明日は訓練学校の入学式 この訓練学校は、過去に起きた バイオテロの影響で身につけてしまった"能力(スキル)"を制御するための訓練学校だ 過去にこの"能力(スキル)"の暴走によって事件、事故など多発 よって国がその暴走を未然に防ぐため、訓練学校を設立した 「よし!これで大丈夫だな! さてさて、明日は早い事だしもう寝るかぁ…」 彼はまだ知らない…その明日がとてつもなく長い1日になろうとは…
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