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過去を振り返った途端
浮かんだのは
“彼”の笑顔と
ガレンドの香り。
動き出したばかりの
両足が止まる。
あの人は
元気でいるだろうか。
彼ならきっと
私の欲しい知識を
溢れるほど
たくさん持っていて。
そしてそれを
惜しみなく
いや、嬉々として
与えてくれるだろう。
私の記憶の中の“彼”は
そういう人で……。
そこまで考えて
私は空を仰いだ。
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