8年後

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過去を振り返った途端 浮かんだのは “彼”の笑顔と ガレンドの香り。 動き出したばかりの 両足が止まる。 あの人は 元気でいるだろうか。 彼ならきっと 私の欲しい知識を 溢れるほど たくさん持っていて。 そしてそれを 惜しみなく いや、嬉々として 与えてくれるだろう。 私の記憶の中の“彼”は そういう人で……。 そこまで考えて 私は空を仰いだ。
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