再々出発

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その予感は 白いシャツに落ちた ワインの染みのように じわりと滲み ゆるやかに広がり 元の色を 変えてしまう。 ウィルもいつからか 私の心に 気付いていたと思う。 けれど彼は 変わらなかった。 変わらず私を 広い心で 愛してくれた。 ウィルは優しい。 とことん私を 甘やかそうとする。 そういうところが少し “彼”に似ていて 嫌だった。
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