第1章

12/32
前へ
/32ページ
次へ
あたしもタケシさん以外にもまぁ一緒に飲んたり寝たりありましてですね、 ユキコさんがお気になさる存在では無いんですよ、 あたしは。 別れろと言われれば、 メンドクサイの嫌いなんで別れますから、 あの、 お引取りを願いた・・・」 といい終わらないうちに女は鬼の形相で目を見開いて叫んだ。 「!!なんでアナタ私の名前知ってるの!?」 ・・・しまった。 そりゃそうだ。 ムラタケとあたし、 という本当に恋愛感情の無いセフレ関係だからこそあたしは色々知ってるけど、 普通は知ってるわけがないと思うだろう。 あたしは直感でこの女がユキコだと思い込んでしまってつい言ってしまったけれど、 (まぁ、 当たってたんだけど)まさか名前を言われると思っていなかったみたいだ。 ユキコはなんか、 ものすごく、 困っているのを怒りでごまかしてるような顔になっていた。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加