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だからまさか数日後――。
「宮里楓奈さんですか?」
「――っ!」
校門を出た先、見とれるような細い太ももを見せた彼女が、名門女子高の制服を着て立っていて、つい咄嗟に飛び退いてしまった。
「この前、ファミレスの前で会いましたよね?」
あの夜とは違って、化粧っ気のない顔。
本当の美人って、お化粧してない時の方がよっぽど美人なんだ。
にこりと試される上目遣い。
なのにどこか意思を感じる強い視線に血の気が引く。
「ちょっとお話いいですか?」
訊ねられて、もちろん。
「ダメです」
と言えるはずもなく、不可抗力で連れて行かれる。
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