1.時を止めた年月(じかん)時間 

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イヴに降った雪は姿を消し、冷たい雨が降るそんな日。 私、飛翔、時雨、小母さん。 そして警察関係者から四人ほど。 限られた人たちだけに見送られて 小父さんと、氷雨は荼毘に付された。 ★ 棺が吸い込まれた途端に、 発狂して再び気絶した小母さん。 再び、小母さんの意識が戻った時には、 過度なストレスが影響したのか、氷雨の死を認識することが出来なかった。 小母さんが死を受け止めたのは、 最愛のご主人の死のみ。 時雨を見ては、『氷雨は?氷雨は?』っと 来る日も来る日も、氷雨の姿を探し続ける。 時雨が『氷雨は亡くなったんだよ』っと 説明すると、発狂して意識を消失させる。 そんな繰り返しの日々に、決意をするように 時雨がとった行動は、私と飛翔が将来を危惧する選択。 双子の特製を生かしてっと言ってしまえば物は言いよう。 時雨は、弟の氷雨と同じ髪型をして 氷雨の服を身につけて、氷雨のように振る舞い始めた。 その行動は……まるで私には、 自分自身を殺してしまっているようにも見えて。 高校に通う時間は、時雨として。 それ以外のプライベートは、 氷雨の姿で過ごすようになった時雨。 小父さんと氷雨の死。 そして小母さんの不調は、 時雨自身を追い詰めるには十分な状況だった。
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