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「ヨハネ、それにリアンまで…」
「アカツキさんが病気と聞いたので、お見舞いに来たんです。お体の具合……どうですか?」
心配そうに顔を覗き込んでくるリアンに、アカツキは首を縦にふる。
「ああ、問題ない。少し休めば…っ」
そう言ってベッドから出ようとしたアカツキだが、ぐらりと倒れそうになった。
そこへ、慌ててリアンが支えた。
「無理をしないでください!」
「す、すまない…」
リアンに助けられながらベッドに入ったアカツキを見て、ヨハネはため息をついた。
「とにかく。今から姉さんが栄養のあるもの作るみたいだから、それ食べたら薬飲んで大人しく寝てよね。アンタがバテてたら、この森どうなるのさ」
ヨハネの言葉に、アカツキは黙り込んだ。
そうだ。
いつまでも自分がこんな調子だったら、誰がこの森を管理する?
森のために……そして、この森にある村で生活する彼等のためにも。
「……わかった」
呟くように返事を返したアカツキに、リアンは手を合わせニッコリと微笑みを浮かべた。
「アカツキさんが早く元気になるように、お粥と栄養のあるもの作りますよ! あ、台所借りますね」
そして彼女は片方の大きい袋を持って、台所へ消えた。
―――――――――――
「というか、神様も病気になったりするんだね」
「う…うるさい!」
「ほらほら、そんなカッカしたらまた熱上がるよ~」
「ぐっ…」
fin
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