第1章

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私には不思議な体験があります。 それは、初めて目を開けた時、全体が白い世界で、真ん中の映像が、深夜のテレ ビが消えたザ~という画面を見ながら、疲れては寝て、起きてはその画面を見て いました。 いつか分かりませんが、私は子供になって、目を開けて、いろいろなものを見て いました。 いつも一人ぼっちでした。 父と母は、仕事に出かけ、兄は学校に行っていました。 私は、テレビを見ながら、ほとんど外に行かずに、育ちました。 時がたち、母が、幼稚園に行く準備をするといっていました。 私は幼稚園に入ったら、友達をたくさん作ろうと思っていました。 そしてある時、お昼ごろ、私と兄が二人だけいて、両親はどこかへ買い物に出か けた時です。 兄はこたつに入りながらテレビを見ていました。 私はミニカーで一人で遊んでいました。 兄がちょっと来いというので、ミニカーで、遊ぶのをやめて、こたつに入りなが ら、何だろうと思いました。 すると兄は、小学校6年生の本を取り出して、今から言う感じを全部覚えてみろ と言いました。 私はわけもわからず、漢字の勉強をしました。 しかし、幼稚園に入ってもいない、むしろ何も知らない私に漢字を10個も覚え られるはずもありません。 私は兄に、わからないというと兄は激怒して、私に言いました。 「お前は馬鹿か、頭おかしいな、何でこんなことができないんだ、お前は人間の クズだな」と言いました。 私は悲しくなって大泣きしました。 ちょうど、両親が帰ってきましたが、兄を責めることはしませんでした。 私は子供のころから、このようなDVを中学3年生以降まで続けて受けることに なりました。
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