四月上旬

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―― 夜の学校の校庭には明かりが灯っており、うまい具合に桜の木がライトアップされていた。 「ばかだなあ」 桜を見るなり、彼女は笑った。 「もう葉桜だよ、今日見たでしょ」 「あ、ああ……そうだった……」 僕は頭を掻いた。 「好きだよ」 「えっ」 「私は、葉桜、好き」
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