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―――ピリリリリリリリリ・・・
テーブルの上に置かれていた己一の携帯電話が鳴った。
しかしこの煩く鳴り響く着信音に彼は反応せず、変わらぬ寝姿のままソファーの上でイビキを掻いている。
そっと、彼の携帯電話を真上から覗く。
折りたたまれた携帯電話の背面ウィンドウには、この電話を掛けてきた相手の名前が表示されていた。
―――“美姫”・・・!?
オレンジ色に点灯している携帯電話の背面ウィンドウ。
そこに表示されていた名前は、女の子が苦手なはずの彼によって電話帳に登録された1人の女の子の名前だった。
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