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少年「後少し!」
少女「きゃ!」
少女が躓き転けた。
少年はすかさず少女を背負い走る。
が、
無情にも悪魔達は既に出口に陣取っていた。
少年「ちっ!」
少年は舌打ちをし、
右の建物に逃げ込む。
これでは袋の鼠となるばかりだ。
少年もそれは理解していた。
手近にある柱に身を隠し息を殺す。
懐を探り刃渡り30㎝位のナイフを取り出した。
少女「お兄ちゃん・・・どうするの?」
少年「・・・。
俺があいつらを引き付けるからお前は逃げろ。
」
少女「無理だよ・・・あんなのに勝てる訳ないよ~。
」
少年「このままじゃ二人共死ぬ。
せめて・・・せめて結花、
お前だけでも生きてくれ!」
少女ー結花と言う名前らしいはー涙ぐみながらもコクンと頷く。
少年は微笑み、
神経を尖らせた。
悪魔達が近づいてくる。
少年は一気に柱から飛び出て一番前にいた悪魔の喉元を切り裂く。
白いパーカーを悪魔の黒い返り血が染める。
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