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第3章
~命と向き合う~
夜勤明けの朝5時…。
今日は、静かな朝だな。
毎日、聞き慣れた救急車のサイレン…。
慌ただしさと緊迫感のある救命処置。
そろそろ陽が昇り始めた窓の外をぼんやりと見ていた。
どれだけぼんやりとしていただろ…。
急に鳴り響くサイレンの音に、何故が胸が騒ついた。
握っていたペンが机から転がり落ちた。
バタバタと医師や夜勤看護師が受け入れ体制を整えた。
救急車の扉が開き、救命士が担架の上で横たわる患者を素早く、処置室へ運び入れようとする。
不謹慎ながら、いつもならただその流れ作業をこなしている自分がいた…。
…でも、担架に乗せられている患者の顔をみて、恐ろしい恐怖を感じた。
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