第1章

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中々切り出せない…貴方に会いたいと、勇気が出ない…会いに行きたいと、言えないで、只の電話友達で終わりそう。 何度目かの電話で。 「奈緒美さん…」 「ん!?忙しかった?電話切る。」 「いや、違います、そろそろ名前で呼んで下さいよ。」 「あー、誠也…君だよね。」 「はい、誠也です。」 「そう言えば、そっちは始めから名前で呼んでたわね。」 「そうですよ…また、なんかムカつきますか?」 「え、最近はムカつく何て言ってないでしょー、もう。」 「そうですね、でも、僕がムカついてます…」 「え!?電話しすぎかな?」 「違いますよー、奈緒美さんが中々、マーボー作りに来てくれないから。」 「……じゃあー行こうかな?何時にしよっか?」 会う約束をしてしまった…電話で夫がいることを言ったし、ちゃんと結婚指輪もしてスーパーに行ってた。 まさか、独身だとは思ってないはず…じゃあ、人妻の私を家に呼ぶ理由って… 只、ご飯が食べたいから? それとも、都合よく扱えるって思っているのかな?
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