第1章

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夕方。 赤い日差しが私たちを照らした。 「…奈緒美、そろそろ、帰ろっか?」 「うん、私も夕飯の支度しなきゃいけないから、帰るね。」 喫茶店(マッカローニ)を出て私は、洋子に手を振った。 近くのスーパーで夕飯の買い物をした。 「えっと、野菜は家にあるからーお肉と味噌買わなきゃ。」 品出しをする人や惣菜を並べてる人を見ながら、私も早くパートを決めなきゃなっと思った。 レジを済ませ、買い物をした物をレジ袋に入れてスーパーを出る。 私は、振り返りレジを見て溜め息をつく。 「私も、あんな感じに働くのかな…」 外に並んだ求人雑誌を眺めて、一通りレジ袋に放り込んだ。 そのすぐ横の、電信柱に目がいった… 「素敵な出逢い待ってます?」 ヘンテコなキャッチコピーの如何わしいシールが貼ってあった。 「ふーん、こんなの電話する人いるのかね。」 「さぁー試しに電話してみますか?」 「キャッ。」 年甲斐もなく、小さな可愛い悲鳴をあげてしまった。 「あれ、おばさんかと思ったら、結構可愛いですね。」 「し、失礼ですよ。」 私は、振り返り睨み付けた。 「あ。」 「え?」 そこには、二十歳そこそこの可愛い男の子がいた。
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