消えたのは存在そのもの

3/9
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/63ページ
産まれる前から 家が隣同士だった 私、河澄 花音と 幼なじみ 月野 華月 産まれてからも 当たり前のように 私の右には華月が 華月の左には私がいる それが私にとっての 「日常」で「普通」だ 昨日だって 何時ものように 高校からの帰り道を 一緒に手を繋いで帰った でもその華月が この日を境に この世から存在ごと消えてしまった 彼の手は暖かくて 確かにこの世に存在していたのに なのに何処を探しても 彼はいない
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!