消えたのは存在そのもの

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朝一番に華月に電話するのが 私の毎日の日課 何時ものように アドレス帳から彼の名前を探した でも…名前はなかった 受信・送信歴も同じくして あるはずの彼の名前がない 私は自分の部屋の窓を 勢いよく開け放ち そこから見えるはずの 彼の部屋をみる 「おかしい…」 彼の部屋のカーテンは ブルーだったはず そうつい昨日までは 確かにそうだった でも今はピンクの花柄 私は月野家へ行くため パジャマのまま 階段をかけ下りる その際お母さんが 「静かに降りなさい!」 って怒鳴ってたけど 今はそれどころじゃない なぜか不安で不安で仕方がない
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