34人が本棚に入れています
本棚に追加
大人しい男の子の声。
顔を見ても全然知らない人のハズなのに、とても懐かしい。
なんでだろう……?
蒼「はい次次ぃ!」
……結局最後までコイツが仕切ってた。
休み時間皆がコイツの周りに集まってきたから、皆と仲が良いんだろうね。
ふと窓を見たとき、あることに気づいた。
蒼「あ、ねぇねぇ高杉さんも一緒に喋ろうよぉ」
志「嫌」
話しかけてくる七海に目もくれずそれだけ言って窓に近づいた。
「何あれ、感じ悪い」
そんな声が聞こえても無視して窓を開ける。
そして、
蒼「…………」
窓から近くの木に乗り移った。
……少しクラス内から悲鳴聞こえたけど、煩いだけ。
新「おい高杉?!」
蒼「新、黙って。あの木の枝、よく見てみるね」
新「え……」
あたしが今目指すのは木の枝の先で動けなくなってる、白い仔猫の元。
細い枝の上でバランスをとりながら仔猫まで近づく。
最初のコメントを投稿しよう!