#00 はじまり

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目を開けると、そこは一面赤色だった 赤、赤、アカ…… そこには赤色しかなく、むせ返るような鉄の匂いが充満していた 赤色の中心には二人の人間が倒れている あの人たちは俺の……―――― 赤を纏いながら倒れている二人の前に立っていた男が振り返る その男の髪からは、二人のものであろう血が滴っていた 「……………っ…」 男が何か話しているが、俺の耳には届かない いや、言葉を理解することを頭が拒否しているようだった .
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