第5章

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....遠足早く終わんねーかな。 俺は自分を押さえながら、里見と山を登る。 「・・・ねー、智也はさ」 里見の顔が赤くなる。 「どんな女の子が好きなの?」 突然の質問に驚く。 「・・・・え?」 ....こいつ何だ。いきなり。 里見が声を上げる。 「い、いきなりごめんね。・・・でも、好きな人のタイプくらい知っときたくて・・・」 里見は俺を見つめる。 ....そういえば、こいつ俺のこと好きなんだっけ。 里見と家の前で言われたことを思い出す。 ....好きなタイプ・・・。 俺は由香里を思い浮かべ、すぐに言葉が出た。 「・・・素直でよく笑うやつ」 自分の言葉に驚く。 ....俺って胸がデカイやつとか顔が可愛いいやつとかじゃなかったか? 「そ、そーなんだ」 里見は嬉しそうな顔をして言う。
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