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吉田は少し泥が付いたペンを拾い、由香里に見せた。
「よかった。見つかって・・・っあ」
由香里はポケットからハンカチを取り出した。
「・・・泥がついてる」
ペンを拭いた。
頬を赤めている吉田を睨んだ。
....にやけるな。由香里もそんなやつほっとけよ。
「ありがとう。山野さん」
吉田は嬉しそうにペンを受け取る。
「いいよ。よかったね」
由香里は笑顔でペンを渡した。
悔しくて、手に力を入れる。
「吉田、気を付けなよ」
三人が話ながら歩き出し、俺も足を動かす。
その時、見覚えがあるペンを見つけた。
俺はそのペンを拾い、ポケットに入れた。
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