序章

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俺の名前は一ヶ谷遊馬。 みんなからは遊馬って呼ばれている。 大学に通ってもう3年が経った。 予備校の講師も3年目。これまでに何人もの生徒を送り出してきた。 1年目に比べたら慣れてきたのもあり上手くなったと自分でも思う。 いつも通りだと今年度も同じことを繰り返すのだと薄々感じてる。 そんな時を送ってる俺には浮いた話なんて全くない。生徒もここら辺には触れてこなくなった。 「おーい!遊馬!」 ふと俺の名前を聞いた。 「修斗か、なんか用か?」 声をかけてきたのは、幼なじみで、同じ予備校で働いてる戸田修斗だった。修斗は笑いながら近寄ってきた。 「うん?なんだまた暗い顔しやがって!」 「うるせ。お前にはわからないよ…」 「そんなこと言うなよー。どうしたんだよー」 いつも明るい修斗に対して、ネガティブ思考の俺。 修斗のおかげで立ち直れてる部分も少なくない。 「なーに。また恋の悩みかー?そんなもんは時間がなんとかしてくれっから!なあ?だから飲みいこうぜ?」 「ふふ…、全然カンケェねぇ。飲みいきてぇだけだろ?まあ、明日も休みだし、行くか」 「そうこなくっちゃ!」 俺は修斗にいつも助けられてる…
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